2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Khruangbin / A La Sala

M5やM11等のイージー・リスニング一歩手前のソフト・ロックやグルーヴィなラテン調AORのM8等は坂本慎太郎のソロ・ワークに通じるし、M10等はYo La Tengoを彷彿とさせる。曲によっては中近東か西アフリカ辺りのサイケデリック・ロックのようでもあり、Madlib…

Mount Kimbie / The Sunset Violent

4ピースのロック・バンドになったという事前情報から想像していたよりも、思いの外前作「Love What Survives」との乖離は小さい。生演奏によるポストロックやクラウトロック的な要素はそれこそ「Cold Spring Fault Less Youth」の頃からあったもので、驚く…

Julia Holter / Something In The Room She Moves

前作「Aviary」でアヴァンギャルドに大きく舵を切ったJulia Holter。その手綱が緩んだという訳では全くないが、本作では不協和音やノイズといった表面的にラディカルな要素は減って、何処となくKaitlyn Aurelia Smithにも通じる柔和なニュアンスのストレンジ…

Brittany Howard / What Now

ソウル/ファンクやブルーズやフォークやエレクトロニック・ミュージックの要素を混合したサウンドには、Meshell Ndegeocello「The Omnichord Real Book」に非常に近い質感がある。本作が満場一致で高い評価を獲得しているのを見ると、「The Omnichord Real …

Beyoncé / Cowboy Carter

トリロジーの第2段はカントリー。クィア・カルチャー讃歌としてのハウス・ミュージックの後に、アメリカの保守を象徴するジャンルを持ってくるとは相当挑戦的に思える。「Lemonade」収録の「Daddy Lessons」へのカントリー界からの批判に対するリアクション…