2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Speakers Corner Quartet / Further Out Than The Edge

Joe Armon-JonesやShabaka Hutchingsの参加からEzra CollectiveやSons Of Kemetのようなサウス・ロンドン・ジャズを想像していたが、両者のようなダンス・ミュージックとしての機能性は希薄。強靭なリズム隊が生み出すビートには、M1のハウスやM11のダブステ…

Jockstrap / I<3UQTINVU

本作はリミックス・アルバムと言われているようだが、実際には「I Love You Jennifer B」の音源のセルフ・サンプリングで構築されたリコンストラクトと言う方が正しいように思える。その結果は断片的で本編以上にスキゾフレニックではあるが、(知っている曲…

Sampha / Lahai

先ず耳に飛び込んでくるのはM1やM2、M10等のドラムンベース風のブレイク・ビーツで、その生ドラムの音色はアルバム全体に渡って存在感を放っている。特にSpeakers Corner QuartetのメンバーでもあるKwake BassやYussef Dayes等のサウス・ロンドンのジャズ・…

The Smile / Wall Of Eyes

M1の優雅なストリングスは「A Moon Shaped Pool」との連続性を感じさせ、最早Thom YorkeとJonny Greenwoodの2人が何をやろうと、過去のRadioheadの作品や楽曲を連想させてしまうというのは実に難儀な話ではある。Radioheadというバンドの偉大さの裏返しであ…

Sparklehorse / Bird Machine

ファズ・ギターとチープなリズム・ボックスの組合せがローファイなM1は、とても自殺した人間がその間際に残したものとは思えない程飄々としているが、以降はM6のパンクを除いてJeff Tweedyのソロにも通じるような、穏やかで長閑なフォーク・ロックが展開され…

Skrillex / Quest For Fire

以前からFKA TwigsやBeyoncéの作品でその名前を見掛ける度に引っ掛かっていたが、JokerやFred Again..はともかくして、Missy ElliottやMr. OizoにFour TetからEli Keszlerまでもが参加しているとなっては、愈々無視も出来なくなった。近影を見ると、EDM全盛…

Lil Yachty / Let’s Start Here.

冒頭のシンセの音色から、やはり代わり映えしないエモ・ラップ/ポップ・ラップかと思いきや、蓋を開ければ粘着質なエレクトリック・ギターがDMBQを思い起こさせるようなサイケデリック・ロックが展開されている。プリズムのように乱反射するオルガンが特徴…

Earl Sweatshirt & The Alchemist / Voir Dire

Danny BrownはThe Alchemistと仕事が出来る事で自分が成功したのを実感するという旨の発言をしていたが、振り返ってみるとArmand HammerやMikeにもThe Alchemistと共同で作品を制作した実績があり、現在オルタナティヴを希求するラッパー達にとって、The Alc…

Danny Brown / Quaranta

確かにフリーキーさは減衰し落ち着いた感があり、Danny Brownの作品の中では間違い無く突出して地味だとは言える。インタビューを読むと敢えてトーンダウンを企図したところはあるようで、確かにラップにトレードマークである微かに狂気を滲ませるような上擦…