2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Squarepusher / Ufabulum

Tom Jenkinson曰く「またエレクトロニック・ミュージックの事を考えて」制作されたという本作は、確かに自らSquarepusherをなぞるようなスラップ・ベースと高速ブレイクビーツで幕を開けるが、かと言って前作までのロック/ポップ路線を単純に捨て去ったもの…

Tune-Yards / Whokill

ずっと気になり続けていたにも拘わらず機会を逸して聴き逃していた本作は、もっと早くに手を出していれば良かったと激しく後悔する程、非の打ち所の無い完璧なポップ・アルバムだったが、その良さを言葉にするのは何せ良くない所が無さ過ぎるのだから意外に…

Lee Ranaldo / Between The Times And The Tides

このタイミングでLee Ranaldoがキャリア初となるソロ作品をリリースしたのには、Sonic Youthが本当に歩みを止めたのだという事を否が応でも実感させられるようで複雑な心境でもあるが、M1等は背景で薄ら聴こえるエレクトロニクスを無視すれば「Goo」辺りに収…

Wiley / Evolve Or Be Extinct

またもWileyが攻勢を強めている。 気分が乗った時のWileyは思い付くままにトラックを量産し、大した取捨選別も無くリリースする(ように見える)から付き合う方も大変だ。 僅か半年というスパンで届けられた本作は、勇ましいタイトルの割に前作に引き続きこ…

The Roots / Undun

最早The Rootsの安定感は、現在のヒップホップはおろか、決して短くはないヒップホップの歴史に於いても他に比類出来るものの無い水準にあると言って良いだろう。 コンスタントに重ねられたリリースは本作で11作を数え、更にそれらの作品にはそれぞれに違っ…

坂本 慎太郎 / How To Live With A Phantom

Ariel Pinkを筆頭に80'sのAORの要素は今日のインディ・ロックに顕著なトレンドの一つだが、それは随分と以前からゆらゆら帝国の音楽の、例えばムード歌謡めいた空虚な女声コーラスや、サックスの音色等に散見出来たものでもある。 「空洞です」に於いて最後…