2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Yves Tumor / Praise A Lord Who Chews But Which Does Not Consume; (Or Simply, Hot Between Worlds)

トリックスターならではの一時の気の迷いだろうくらいに思っていた前作の路線を踏襲しつつ、それに輪を掛けてポップネスが追求されている。野太いベースが曲全体を引っ張る構造はそのままに、新たにグラム・ロックの一言では片付けられない多様な音楽性を獲…

Depeche Mode / Memento Mori

M1のインダストリアルなシンセ・ウェイヴ風のトラックとゴシックな歌声の組み合わせには、偶々だと思うが最近ではJohn Caleの近作と近しい感覚がある。もう少しソフトな声にどうしてもBuck-TickとかSoft Balletとかを連想してしまい、John Caleの場合よりも…

Jpegmafia & Danny Brown / Scaring The Hoes

現代オルタナティヴ・ヒップホップ2大巨塔の夢の共演と言っても過言ではないだろう。今のところフィジカルのリリースは無さそうなので、アルバムというよりもミックス・テープ的な位置付けなのかも知れないが、企画物だけに良い意味で肩の力が抜けてやりた…

Yaeji / With A Hammer

アルバム冒頭を飾るフルートの音色に、まさかチェンバー・ポップかネオ・クラシカルに鞍替えかと一瞬不安が過ったが、オールド・スクール・エレクトロのようなシンプルで快楽指数の高いビートは健在で、すぐさま安心感を覚える。やはり嶺川貴子に酷似した声…

Boygenius / The Record

現代のCrosby, Stills & Nashとは良く言ったもので、と前置きしておきながら、そんな事を言ってる人が他に居るのかどうかは知らないが、スーパーグループによる衒いの無いフォーク・ロックという点では正にそのような感じ。特に讃美歌のようなM1の美しいハー…