2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Omar Rodriguez Lopez / Xenophanes

良くもまぁ大して代わり映えしない作品をこれだけ量産出来るものだと感心する。 過去の作品と比較すると、構成や展開は至ってオーソドックスだし、音響的に凝った箇所も殆ど聴かれないし、代名詞である変拍子ですら全くと言って良い程目立たない。 そのよう…

Four Tet / There Is Love In You

凡そ10年前のエレクトロニカの隆盛の中で台頭したアーティストは、今何らかの形で現在のシーンと自らの作家性の間で試行錯誤しているように思える。 シーンの立役者であり他に類を見ない進歩主義者であるAutechreですら、前作ではライヴとアンビエントという…

Themselves / Crowns Down

インナースリーブに配われた一枚の写真。 Wu-Tang Clan「Protect Ya Neck」 Pete Rock & C.L. Smooth「Mecca And The Soul Brother」等の ヒップホップ・クラシックに混じって、Anticonのテープが雑然と置かれている。 宛らAnticonの一筋縄では行かないキャ…

Atlas Sound / Logos

2009年の買いそびれその2。 N.A.S.A.のメンバーによれば、彼等のようなアメリカの若い世代にとってAnimal CollectiveはBrian Enoのような存在なのだそうだ。Atlas Soundのサイケデリックでドリーミーな音像もまた明らかにAnimal Collectiveの影響下にあり、…

RJD2 / The Colossus

かつて、The Rootsがバンドである事を理由に「ヒップホップではない」と揶揄された事からも解るように、サンプリングとは確かにヒップホップの重要な本質の一部だった。 手法としてのサンプリングは勿論現在でも使用されているのだが、その重要性が昔と比べ…