2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

Animal Collective / Isn't It Now?

D'Angelo「Voodoo」を手掛けたRussell Elevadoの手による完全アナログ・レコーディングの産物であるオーガニックな音像が、「Here Come The Indian」以来に思えるある意味ローファイと言える感覚を齎しているが、単純なアマチュアリズムやエクスペリメンタリ…

The Rolling Stones / Hackney Diamonds

Mick Jaggerのヴォーカルが位相の中心にどっしりと据えられており、その年齢を感じさせないパワフルで安定感のある歌唱が、このアルバムの比較的高い評価に繋がっているものと思われるが、不謹慎だと解っていながらどうしても老人のドーピングといったイメー…

Wilco / Cousin

16ビートを刻む電子的なクリック音と遠い響きのフィードバック・ノイズに始まり、中盤でシンセ・ブラス風の奇妙な音色が合流するM1には、如何にもCate Le Bonらしいストレンジ・ポップの要素が満載だが、一方Jeff Tweedyのウェッティなメロディもオーソド…

Jamila Woods / Water Made Us

少し単純化し過ぎかも知れないが、恋愛の始まりから終わりまでの感情の移ろいがテーマとの事で、確かにM2やM3には出逢いの時期の浮き浮きとしたムードが巧く表現されている。言葉にすると実に陳腐な感じがして恥ずかしい事この上無く、また別に良い歳をして…

Loraine James / Gentle Confrontation

James Blakeがその素顔を晒したジャケットのアルバムは駄作で、その逆もまた然りという法則は近作「Playing Robots Into Heaven」でもまた正しい事が証明されただけに、このジャケットには嫌な予感しかしなかった。Whatever The Weather名義の日本公演で見た…

Jorja Smith / Falling Or Flying

J Husの近作にJorja Smithがフィーチャーされていたのはやや意外に思ったが、J Hus側からの一方的なアプローチという訳でもなかったようで、本作では逆にJorja SmithがJ Husを招いており、M1、M2と続くパーカッシヴでポリリズミックなビートからも、生存戦略…