2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

At The Drive-In / In•Ter A•Li•A

昨年のサマーソニックでのバンドとしてのブランクを全く感じさせない鬼気迫るステージには感動すら覚えたが、復帰作となる本作もライヴの様子そのままに、「Relationship Of Command」から16年振りとはとても思えない程の初期衝動を感じさせる。 両サイドで…

Jay-Z / 4:44

M1はラッパーとしてのペルソナやパブリック・イメージをかなぐり捨てて、リアルなShawn Carterを見せ付けてやるぞという宣言なのだろうが、公共の面前で妻にラップで不貞を詫びるという行為自体がかなりセレブリティぽいし、「Kill Jay Z」というタイトルの…

Avey Tare / Eucalyptus

相変わらずエコーや効果音に塗れてはいるが、冒頭の珍しく明瞭なアコースティック・ギターの音色が変化を予感させる。 Panda Bearをチルだとすれば、Avey TareにはAnimal Collectiveの躁サイドを担ってきた印象があるが、本作のメロディは憂いさえも感じさせ…

Ryuichi Sakamoto / Async

咽頭癌からの復帰作となる本作について、坂本龍一はインタビューで死を意識した経験からの影響を語っていたが、成る程確かに今にもパトラッシュが天に召されそうなM1のパイプオルガンの響きには正にレクイエムの風情がある。 (と言い出したら氏のピアノ曲は…

Oneohtrix Point Never / Good Time

チージーなアルペジエイターやいなたいシンセ・ギター、慎ましやかではあるが時折現れる重量感のあるビートは確かに「Garden Of Delete」を踏襲しており、同作の「ハイパー・グランジ」なるコンセプトが決して一時の気の迷いではなかった事を物語っている。 …