2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Kanye West / Yeezus

冒頭数曲のエレクトリックでディストーテッドな音像ややたらと芝居がかったヴォーカルは、冗談抜きでNine Inch Nailsでも聴いているかのようで、センスが好きかどうかは置いておいても、確かに今大型フェスのヘッドライナーが一番似合うのはKanye Westかも知…

Liars / Mess

前作に引き続きエレクトロニクス主体のサウンドには、「Wixiw」で多少感じられた不馴れさ故の歪さが見事に無くなり、流暢なエレクトロニック・ダンス・ロックが全編に渡り展開されている。 エレクトロニック・サウンドは血肉化し、面妖でいなたいヴォーカル…

Omar Souleyman / Wenu Wenu

ヴォーカルと交互にリードを取るアラブ音階の狂騒的なシンセの独奏がとにかくユニークで 流動的なフレーズからこの音楽の出自が即興にある事を窺わせるが クワイトにも通じるリズムには人が言うほどの特異性は感じない。 想像よりも突飛な音楽ではなく聴き易…

Laurel Halo / Chance Of Rain

一聴する限りではそれこそ90'sの再生産を思わせるような極めて機能的なテクノのようにも聴こえるが、ヘッドフォンを通せばそこ彼処に聴覚を撹乱する仕掛が仕込まれている事が解る。 サーフィス・ノイズと狂ったエレクトリック・ピアノによるイントロに続くM2…

DJ Rashad / Double Cup

音楽未満のプリミティヴィティこそがジュークの魅力なのだとしても、このアルバムの完成度や洗練には否定し難い訴求力がある。 ジャジーでソウルフルなサンプルが齎すメロウネスにはより広範なポピュラリティに対する野心が漲っていて、最早部分的にはジュー…