2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
M2やM3のシューゲイズ・テクノ調からThe Fieldを思い出す。横溢するロマンティシズムはM11で共作しているJon Hopkinsにも通じるが、享楽的なブレイクやヴォイス・チョップ等が時にアッパーで、ダンス・ミュージックとしての機能性に於いてはJon Hopkinsを軽…
John Fruscianteが出て行こうが帰って来ようが何も変わらない。正直言ってもう飽き飽き。世間の評価程には「Californication」が良いとは今でも思えないが、最初からメロウ路線が気に入らなかった訳でもない。歌物としての成熟と洗練を極めた「By The Way」…
確かに期待したものとは違う、寧ろ正反対だと言っても良いかも知れない程だが、Robert Glasperのピアノを擁したM1のジャジー・ヒップホップはまるで「Things Fall Apart」の頃のThe Rootsのようで頗る良い。Saul WilliamsをフィーチャーしたM6なんかにはネオ…
まるで良質のハウスDJのミックスを体験しているかのように、何度も何度も繰り返し昂揚感が押し寄せる。レゲトン風を基調にディスコ調を織り混ぜつつシームレスに進む前半は、M6のディープ・ハウスで最初のピークを迎え、The Cartersを踏襲するようなヒップホ…
ロック・ミュージックではBattles「Mirrored」以来の衝撃かも知れない。Bad Brainsのハードコアのスピード感とノイジーさ、Tyondai Braxtonに通じるクラシック/現代音楽にMahavishnu Orchestraのようなフュージョンから、ラテン、カントリー、フォルクロー…
リリース元こそEminemのShadyだが、1小節を繰り返すミニマルでアブストラクトなサンプリング・ループや徹底してオフビートのフロウは、ウェスト・コーストのギャングスタ・ラップよりも寧ろ90’s中期〜後期の東海岸のハードコア・ヒップホップ/マフィオソ・…
ウェルメイド過ぎないという意味で、M5への参加を始め幾つかのトラックではプロデューサーとしてもクレジットされているSteve Lacyとも共振するインディR&B。Fousheéというシンガーをフィーチャーしている点も「Gemini Rights」と共通しており、Steve Lacyを…
笙のような音色が雅楽のような音像を現出させるM1やM2はチェンバー・ポップを通り越してモダン・クラシカル、と言うかTim Hecker「Konoyo」に接近するかのようだ。或いはフルートを中心に構成されたBjörk「Utopia」にも通じるようでもあるし、M5のピアノ曲は…
獰猛なサブベースとそれを囃し立てるかのようなパーカッシヴな要素、隙間だらけの構造上のシンプリシティといった特徴はグライムの一種に分類しても良さそうなものだが、重低音ばかりが強調されているという訳でもない。忙しないハイハットはトラップのよう…
「Inner Song」の抑制が効きつつも享楽的なテクノとは随分作風が違う。本人をしてThrobbing GristleとEnyaの融合と言ったとか言わないとか。確かに即物的なノイズで組み立てられたかのようなビートはインダストリアルと言っても過言ではなく、冗長性の面でも…