2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Panda Bear / Tomboy

Panda Bearのソング・ライティング能力とその突出したパーソナリティを持った声が、Animal Collectiveがポップ・フィールドで現在の地位を獲得する上で最大の武器となった事は間違い無い。 本作ではAnimal Collectiveのどの作品にも増して、その声が前面に押…

2562 / Fever

今にして思えば、UKガラージのミュータントとして生まれたダブステップが様々なスタイルへと拡散する契機には、2562やMartynやScubaらによるテクノとの接合があったのではないかという気がする。 またそれらのサウンドが、PinchやKode9らオリジナル・ダブス…

Gang Gang Dance / Eye Contact

やはりPanda Bear「Person Pitch」、そしてAnimal Collective「Merriweather Post Pavilion」を契機としてポップ志向がブルックリンを覆っているという事なのだろうか。 Gang Gang Danceのエキゾティシズムには何処かジョークと言うか記号めいた印象があった…

Battles / Gloss Drop

90年代後半のポップ・ミュージックが歴史上最も尖っていた瞬間、つまりはエレクトロニカとポスト・ロックに多大な影響を受けた立場からすると、「Mirrored」はその延長線上で興奮出来たという点で、00年代というレトロなディケイドにおける殆ど唯一の希望で…

Thurston Moore / Demolished Thoughts

少なくとも表層的な部分でSonic Youthのアヴァンギャルド面を担ってきたのは、Thurston MooreでもLee RanaldoでもなくKim Gordonでなかったかと思う、というのは各々のソロワークや課外活動から抱いた印象であるが、その旺盛な実験精神に拘らず、決してポッ…

大石 始, 吉本 秀純 / Glocal Beats

00年代も後半に差し掛かろうという時期に、数年間の空白を経て自分が再び現在進行形のポップ・ミュージックを聴き始めた頃、巷は非西欧圏由来のビートで賑っていた。 ブラジルのバイリ・ファンキを始めプエルトリコのレゲトン、アルゼンチンを中心としたデジ…