2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Little Tempo / 太陽の花嫁

東京に住んでいると、あのバンドのあの人は何処其処でバイトしているらしい、とか言った話は至る所で耳にするが、世界有数の規模のポップ・ミュージックのマーケットを有するこの国に於いてさえ音楽のみを生業として生活する事が如何に稀有で特権的な行為で…

Wiley / 100% Publishing

Dizzee Rascalが半ばフェードアウトしたかに見える現在も尚、一人旺盛にグライムを背負い続けるWileyの久々のBig Dadaからのリリースは、これまで交互に繰り返されてきたポップ志向とハードコア路線とがバランス良く共存した内容になっている。ハードコア路…

Samiyam / Sam Baker's Album

LAのLow End Theory界隈の、Flying Lotusを旗印としたシーンから出てくるサウンドには、とうとう現在に至るまでこれと言った新しい呼称が与えられていない。 時に没個性に「エクスペリメンタル・ヒップホップ」とか、或いは単純に「LAビート(シーン)」と呼…

Beastie Boys / Hot Sauce Committee Part Two

まさかのR.E.M.の突然の解散には勿論大変なショックを受けたが、最終作となった「Collapse Into Now」のキャリアを総括するような内容を鑑みると、それも腑に落ちると言うか、当然もう一度ライヴは観たかったし、口惜しさを払拭出来はしないのだが、アイデア…

Red Hot Chili Peppers / I'm With You

Red Hot Chili Peppersのキャリアに於いてギタリストの交代がサウンド面でのターニング・ポイントになってきたのは紛れも無い事実だと思う。 Dave Navarroを擁した「One Hot Minute」は今やキャリア最低の駄作のような扱いを受けているが、ディストーション…

Stephen Malkmus And The Jicks / Mirror Traffic

2008年のフジロックでStephen Malkmusのライヴを一緒に観ていた人は、ステージ終了後、実に怪訝そうな表情をして、「何かこの人(演奏)下手じゃない…?」と呟いた。 それから2年後のサマーソニックに出演したPavementの演奏は、Stephen Malkmusのソロよりは…