2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Björk / Utopia

タイトルはMatthew Barneyとの離縁という地獄のような私生活での経験を反映した前作に対応しているそうで、Arcaとの共同作業や管弦楽器を基調としたコンポジションという面では確かに連続性がある。 前作がストリングスのアルバムだとすると、本作では管楽器…

Lee Gamble / Mnestic Pressure

ジャングルのビートが現れたと思った途端、一瞬にして猛烈な水圧のようなノイズとアンビエンスに飲み込まれるM1に始まり、リヴァービーなシンセやベースラインがミニマルダブのようなM2、ブレイクコアを思わせるM3に、ドリルンベースのようなビートが「Drukq…

King Krule / The Ooz

チリノイズに覆われたクリア・トーンのギターやローズ・ピアノ、テナー・サックス等のジャズの音色の他に、ブルーズにロックンロール等のルーツ・ミュージック志向が若干23歳とはとても思えない老成したセンスを感じさせる一方で、ブレイクビーツ風のビート…

Kelela / Take Me Apart

Night Slugsクルーを中心とした名だたるプロデューサー陣の手による、ベース・ミュージックの名残を残すトラック群は、エレクトロニック・ダンス・ミュージック不作の2017年に於いて一際輝きを放っている。 Burialを通過したドラムンベース・ミーツ・ドリー…

Moses Sumney / Aromanticism

ファルセットのマルチ・レイヤーによるポリフォニーがクワイアを想起させるという点では、レーベルメイトであるBon Iverに通じるものがある。 或いはピアノをギターに持ち替えたJames Blakeといった表現も浮かんでくる。 ギターのアルペジオを基調に据えたフ…