Summer Sonic 2010 8/8 Sun



A Tribe Called Quest

この1年強の間にPublic EnemyDe La Soulと立て続けに
ヒップホップのレジェンド達のライヴを観る事が出来たが
「It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back」や
「3 Feet High And Rising」に較べて
「The Low End Theory」や「Midnight Marauders」の楽曲群に
全く古びない印象を受けるのは何故だろう。


確かに多少のタイムラグはあるが
単純にThe Ummahのプロダクションが
Bomb SquadやDe La Soul & Prince Paulよりも優れているとか
革新的だとかいう話ではない気がする。
むしろそれ以降のヒップホップのトレンドが
ATCQ及びJ Dillaの作り上げたマナーからの
逸脱や超克を成し得ていないという事がその要因ではないか。
素晴らしいステージの一方で
現在のヒップホップの進歩の無さを目の当りにする思いもした。



Pixies

数年前の再結成からコンスタントに活動しているだけあって
この日のPixiesの佇まいは再結成ならではの浮付いた感じは無く
ここ数年に観たそれらのバンドよりもとりわけクールな印象を受けた。


決してお世辞にも巧い演奏とは言えないが
ディストーションとKim Dealのキュートなコーラスと珍妙なアレンジは
Husker DuとPeter, Paul and Maryという最悪の喰い合せをコンセプトに結成された
このバンドの起源を思い起させ
改めて90'sアメリカン・オルタナティヴの始祖として
Pixiesを再評価する良い機会となった。
中でも印象的だったのはやはりBlack Francisの咆哮で
それはとても人間の出す声とは思えない程…。